《MUMEI》
灰燼都市にて業を卒える者現れり
by 登り山泰至

『卒業』をテーマにした作品です。
卒――とは終える、終わるの意味。
業――とは宗教的戒めや仏教的艱難を指します。
主人公のルイは戦争後の灰の雨が降る都市で、機械人形のキリエとともに暮らしています。
当たり前と思い、何の疑いを持っていなかったこれまでの生活からルイたちは旅立ちます。
その象徴がこの廃墟の都市で禁じられた『時計台の時計を動かすこと』です。
歯車はその形状から『輪廻』の暗喩を込めた道具ですが、それを探し出し、時計の針を進めてい――そんな冒険のお話です。
このセカイの時間は動かない大時計によって制御された時間の止まったセカイ。
ルイたちがこの『禁』を破ることで新しい自分を発見するそんな物語です。
終盤には旧約聖書のアダムとイブの時間まで遡ります。
新しいセカイ(時代)の夜明けをもたらすルイたちの旅は続きます。


1:灰の雨の降る街
2:灰の雨の降る街
3:灰の雨の降る街
4:灰の雨の降る街

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