《MUMEI》
ごめんなさい
《二年前》
私は、小学5年生で
今日はちょうど私の11歳の誕生日だった
母が沢山の料理を作って2人で父の帰りを待っていた

夜の7時過ぎ
家の電話が鳴り響いた
『お母さん!私が出る』
母にそういうと
「はいはい」
と言って私に受話器を渡してきた
『お父さん?早くかえってきてね!』
すると、父が
「凪(なぎ)か?すまんもうすぐで帰るから先にお母さんとご飯食べてろ」
父が残念そうにいってきたから・・・

早く帰って来てって・・・

それから母とテレビを見ながらご飯を食べた
8時前だった
また、電話がかかってきた
母が受話器をとり
しばらく話していた

そして、母は電話を戻すといきなり泣き始めた

その電話は、警察からだったらしく
内容は、
「父が死んだ」
スピードを出しすぎてトラックとぶつかったらしい

その後、私は後悔した。
何回も自分に思った

何であの時父に、早く帰って来てなんて言ったんだろう
と・・・

ごめんなさい
お父さん

大切なお父さんを奪ってごめんなさい
お母さん

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