《MUMEI》

ある日、俺は急ぎの仕事に追われて上司にムチャな残業を振られていた

なかなか仕事が終わらなくて、時間が経つにつれ、一人帰り、二人帰り…

夜十時をまわると同じフロアには誰もいなくなっていた

…と思ったら1人だけいた

4つほど離れた島に、こっちに背中を向けてるロン毛のピザデブがいた

その先輩だった

ほんと便所コオロギみたいな人だな…

先輩はカタカタとパソコンのキーボードを打ち鳴らしながら一心不乱に作業をしていた

この時の先輩は特に急ぎの仕事を抱えているでもないはずだ

あれ?先輩なにしてんだ?別に残業する必要ねーだろ…

そう思ったときだった

「○○たん だよぉ!」(語尾↑)

突然 先輩のパソコンから音声が漏れた

アニメのキャラクターが喋るような女の子の声だった

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