《MUMEI》

先輩はビクッとなって俺のほうを見た

「あ、俺くん、いたの?」

いたの?じゃねえだろ

「遊ぶなら自宅でやって下さいよ…」

俺は思い切り低い声で言ってやった

「…」

先輩はそれ以上なにも言わずにパソコンの電源を落とした

コイツは基本的に他人に謝ることができない人間だ

先輩は「お先に失礼」の一声もなく、そそくさと帰っていった

「お疲れさんしたー」

俺はその背中を感情のこもらない挨拶で見送った

イライラで集中力を乱された俺はその後、終電を逃し…

結局、始発で帰る羽目になった

第8話 完

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