《MUMEI》

青白い月が凍てつく闇夜に輝く。
薄暗い森の中、少年は刀を振るう。
鈍い、確かな手応え。
腹の底まで響くような獣の叫びを間近に聞いても少年は一切動じる事なく、刀を手に更に斬りむ。
だが獣もただ狩られるために存在している訳はない。
掲げられた巨大な爪が突っ込んだ少年の体へと降り下ろされる。
心臓がすくむ感覚。
それでも少年は止まらずに自ら突き進む。
死の大爪が触れる直前に半身



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