《MUMEI》

「……ふぅん。あんた、言ったからね。帰らないって言ったんだから、責任持ってよね」









「うん」









母は信用のなさそうな顔をわざとらしくしてる








無理もないかな








お互い 嘘ばっかりだったもんね










「じゃあね、もう会わないかもね」










去り際の悪態もかわらず、手も振らず、振り返りもせず










ただ、スタスタ歩いて遠のいていく










いつも 信じられなくなる









あの人と私は 本当に同じ血が流れているのか












急に





自分の血管が かゆくなった 感じが した

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫