《MUMEI》

「あ!ちょっと待ってよぉ!」

「嫌だあああああ!!!」

H樹は必死に逃げた

オバサンはタクシーで追いかけようとしたけど

地面は砂浜だったのでタイヤがはまって動けなくなったらしい

「ねぇ!ちょっと〜!!」

H樹はオバサンの声を振り切って

逃げて逃げて…やっとの思いでオバサンのタクシーを巻いたところで

冒頭の電話を俺によこしたのだった

その後、俺は二時間かけてH樹を迎えにゆく羽目となった

H樹はタクシー料金を踏み倒しちまったけど

俺がH樹を迎えに行くときに使った高速代+ガソリン代の礼に、俺にラーメン奢ったからチャラだ笑

第14話 完

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