《MUMEI》

……嘘がヘタだと。自慢じゃないが僕は嘘をつくことには成れてる。笑われるかもしれないが、演技の本を買い、鏡に向かって自然に出来るまでテクニックを上げた。目をそらさない。事実を交える。表情を変えない。etc.悔しいという感情はないが、イラつきはある。くそっ。
 微妙に表情が変化したのに気づいたのか?それとも勘?いや、それはないな。家に帰ってもイライラが止まらないのは久しぶりだ。
 ムカつく。
 「お兄ちゃんどうしたの怖い顔で鏡なんて見て(゜ロ゜;ハッ…まさか好きな人が出来たとか!?」
 「そんなわけないだろ」
 「だよね〜お兄ちゃん恋するなんて、弟三次世界対戦して日本が勝って世界制服するぐらいの出来事だもんね〜」
 「入る時はノックして俺が返事した時だと言っただろ。晩ごはんだろ、今行くよ」

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