《MUMEI》
予告写真
「“霊道の扉”…?」


赤い字で大きく書かれたその文字が、このサイトの名前らしい。

最もらしいその名前の下には、検索用の余白のみがあるだけだ。


どのような仕組みのサイトなのか、洋平には全く見当がつかない。

不思議そうな顔をしている洋平に説明する様に、美樹は話しだした。


「ここはね、全国にある心霊スポットを色々集めてるサイトなの。
地域別に検索できるようになっててね、ここに私達の住んでる地域の名前を入力すると…」


美樹はそう言うと余白に文字を入力した。


「ほら。」


検索ボタンをクリックすると、一つの言葉が現れた。

真っ黒い画面の中央に、横書きの赤い文字がポツンと浮かび上がっている。


「これは?」

「“予告写真”。
その心霊スポットに纏わる話に付けられた題名だ…。」

「え!?」


洋平は驚いて画面から視線を逸らす。


「司…?」



ずっと喋っていなかった司が、急に口を開いたのだ。

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