《MUMEI》

「では私はこれで。」


「ああ、

それから引き続き隕石への検証もかけてくれ。」


「はい。」

スーツの男は一礼すると、男に背を向け歩き始める。


そして男がソファから自分のデスクに向かおうと腰をあげようとしたとき、


「あ、そういえば」


扉を開く直前スーツの男が何かを思い出したように、声をあげ、


そして振り向いて、口を開いた。


「社長、そういえば、


隕石墜落について、もうひとつ発見したことがありました。」


「?…なんだ?」


すると男は一呼吸おいて、言った。


「先程の、8km以内にいた者に現れた病状のことですが、


隕石落下直前後、隕石落下地点から半径500mにいた者は



あの症状が、全く現れなかったそうです。」



男は目を、見開いた。



「……は…?」

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