《MUMEI》

「まあ、悪くないとおもうけど」


「えっ」


……今…


「宮原さんが初めて私を肯定するような言葉を…」


「肯定してない」


「で、ですよね…」


いけないいけない


調子にのってすっ飛ばしちゃ駄目だよね


じゅんぐりじゅんぐり時間をかけて…


キーンコーンカーンコーン


なんて考えてたら、チャイムがなって。


みんなが続々と着席し始めた。


「あっ、じゃあごめんね宮原さん!


席つくね」


そう言って私も、席についた。

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