《MUMEI》
太田先生からのお願い
次の日―、


「あっ、おはよー稀穂!」


「おはよう、あこ」


いつものように私と稀穂は、下駄箱でばったり


「なんか、いっつもあうよねー」


「ね」


私たち縁あるのかもよ、なんて笑いあいながら


教室へ向かうために階段を登る。


「そういえば、
なんで私たち家近いのに


一緒にいかないんだろ」


ふと、思って


稀穂に言う。


「確かに」


稀穂もうなずいた。

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