《MUMEI》
お風呂
「それは無理...!」

「何でだよ」

ちゅっちゅっ

強引なキス。
頭がくらくらする。

抵抗しようとするも
舌をねじ込んで来る。

「だ...だって...んっまずまず、はぁっ...宏は彼氏じゃないでしょ...?」

「でも怜子ちゃんが他の男とキスしてんの、すげぇ嫌だった」

甘い吐息と共に
呟くように言う宏。

「わ 私...お風呂入る!」

ドンっと宏を突飛ばして
大声で言い放つ。

そしてお風呂場に
駆け込んだ。



ドキドキドキドキ

心臓の音が
鳴り止まない。

も もぅ...何なのよ。

全て服を脱いで、
お風呂に入る。

あー、気持ちいい。

ゆっくりと
浸かっていると

「俺も入るから」

その声と同時に
お風呂のドアが開いた。

「え...き きゃぁ!!!」

「騒ぐなよ。昨日セックスした仲だろ」

「え、ちょ...一緒に入るとか...」

「逃げるのが悪い」

チャプン

宏が湯船に入って来る。

「大人二人じゃ、やっぱ狭いな。...おいで、怜子ちゃん」

確かにきつい。

でも...おいでって...

宏の膝の上に乗れって
事だよね...?
無理でしょ...

「ほら早く」

ぐいっと腕をひかれる

「ひゃっ!」

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