《MUMEI》 悩み……苦しみ……。元凶……。 『オレに……関わろうと……すんじゃねえ。オレは……危ねえ奴なんだ……』 『これは……オレが一人で解決するのが、一番良いから』 響介は誰にも言わずに、一人耐えていた。 僕に話せば、少しは楽になるはずなのに……。 響介は、悩んでいた。 『私達がバラバラになってしまった原因……。私を守るためにみんな嘘を憑いていたのはわかる。でも、私は悲しかった……。それでも、話してほしかった』 心を読めるミクちゃんは、僕らが必死になって隠していた2年前の事件を知っていた。 少しだけしか知らなかったとはいえ、僕らがミクちゃんに嘘を憑いていたという事実は揺るがない。 ミクちゃんは、苦しんでいた。 その全ての元凶が、今……目の前にいる。 「……全部」 我慢しきれない。 今回ばかりはもう、感情を爆発させる。 「全部君が仕組んだことだったのか!!!」 前へ |次へ |
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