《MUMEI》
中途半端
「怜子ちゃん...ホント...やめよ...」

宏の訴えを無視して
オチンチンをくわえる。

「う...っは...あぁ...」

ドピュッ

またイった宏。

宏の出した精子を
全て舐めとり、
飲み込む。

ふふ、感じやすいんだ。

そうだよね、
この宏は初セックス
なんだもんね。

...あ。

そう思って、
私は宏のオチンチンから
口を離した。

「...?」

宏は困惑した顔。

イったばかりだから
一応すっきりとした顔。

「ご ごめんなさい!」

「...え?」

「た 高橋さんって...セックス初めてなんでしたね...。さすがに童貞を無理矢理抱くのは良くないって言うか...」

「...あ あぁ」

「ホントにごめんなさい。私...何て事を...。いくらキスを許してくれた高橋さんでも、好きでも何でもないオンナにセックスされたら嫌ですよね」

「...」

何も言わない宏。

だからか、
余計に不安になる。

怒ってしまったのでは
ないかと。

もう許してくれない
んじゃないかな。

口も聞いてくれなく
なったりして...?

それは...嫌だな。

「...あのさ、僕こそごめん。ホントは君に責められて、嬉しかったんだ」

「...え?」

「...その...ホントは...僕...君が...」

ガチャッ

玄関のドアが開く音。

私と宏の血の気が引く。

「ただいまー」

お父さんだ。

慌てて宏はパンツと
ズボンを履いて、
私は冷蔵庫にお茶を
取りに行った。

「お、怜子も宏もここに居たのか」

リビングに入るなり、
お父さんが呟く。

「う うん。私、お茶飲んだら上行くよ」

「そうか」

急いでお茶を飲んで
高鳴る心臓に手を
当てつつ、
二階に上がった。

び びっくりした。

宏...何て
言おうとしたんだろう。

“...その...ホントは...僕...君が...”

続きが気になる。

もしかして...好き?

...いやいやいや、
ある訳ないよね。

でも...
私が責めて嬉しかった
って宏はそう言った。

それって、
どういう意味なの!?

...もぅ、
お父さんってば
いい所で帰って来るん
だからぁ...!

私の中で、
宏の謎が一つ増えた。

...もうこれ以上は、
頭がパンクするよ...

手に残る、
宏の精子の匂いを
嗅ぎながら私は一人、
オナニーを始めた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫