《MUMEI》

母さんがおかしい



気づいたのはわりとはやかった





確か、父さんがいなくなってから 三日










三日で母さんがおかしいのに気がついた










葬式の日だった






いろんな人が父さんのために泣いていたとき、一人で笑いだした









「あぁ、そうか」 「愛してるからね」






意味のわからない言葉で、突然笑いだしたんだ









俺はあんまり不思議がらなかった記憶がある






当然のことの様に思えたから










生前の二人は、さながら運命のような二人だったから

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