《MUMEI》
prologue-先日
 ―私は自分のカラダが大っ嫌い。だって…私がその場にいてもみんな気付かずに素通りするか、体を狙って近付いてくるだけだもん…。

フローラ・チャーミング。貴族-チャーミング伯爵家令嬢。15才の女子高生だが、遺伝のせいか身長が145pしかない。
そのためいろいろと苦労している。侍女と執事は全員身長が170pをこえているためなかなか気付いてもらえないことが多々、取りたいものになかなか手が届かなかったりする。
フローラが悩んでいることは身長だけではない。華奢で低身長な体格のわりに大きく育ってしまった胸。10才のときから少しでも身長を伸ばそうと4年間毎日牛乳を飲み続けた。しかし身長は変わらず、逆に育たなくてもよかったモノが育つ原因となってしまった。
最終的に色気を放ち、知らず知らずのうちに異性を誘惑してしまう身体になってしまった。また、身長が低いため身長が高い異性に近づくことができなくなった。
どんなに優しい男でもいつ牙を剥くか、わからない。とくに身長が高い人は簡単にフローラの身動きを封じることができるため、万一襲われたら…、一切近づくことができない。
身体の悩みが原因でフローラは自分を嫌い、傷つけるような行動しかできない。
そんな彼女には婚約者がいる。しかしその相手と顔を合わせたのは10年以上前だったため、顔を覚えていない。名前をきいたが忘れてしまっていた。


そんなある日、フローラは1人の青年と出会うこととなる。彼は―――。

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