《MUMEI》 水原 宗明(1)part2<人の目はすごいや。無意識に記憶しちゃうんだもの> ――――――――――― 車に乗り込み、<アニキ>は思考する。(張り紙に写っていたのは紛れもなく先程ぶつかった少年だ。だが、なぜだろう、この違和感は。とりあえず1つ1つ整理しよう。少年がボロボロなのは想像がつく。問題は張り紙の数だ。いくらなんでも多すぎやしないか?そう…視界の中に収めるだけで気づくことを求めているような……。そしてその範囲もおかしい。どこにでも張られている。例えば、こんな人里離れた辺境の町にだってある。さらに、そこまですれば普通に見つかるか、情報が出回るだろう。誰かに見つかっていてもおかしくないのになぜ発見報告すら上がらないんだ?あとは…そうだな……そういえばあの少年についての情報が一切書かれてないな。なぜだ?名前と顔写真だけなんて人さがしにしちゃ無理が過ぎる。くそっ、一度洗ってみたいが……触れない方がいいと俺の勘が告げている。どうしようか……) 考えても、答えはまだ出なかった…… 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |