《MUMEI》 「ねえほのかちゃん? 吉川さんのことどうするの?宣戦布告されたんでしょ? 『川井くん渡さない』って」 ほんわか系の女の子が言った。 というか… 吉川さん、って聞いたことある。見たことないけど。 吉川さんは川井くん好きって噂を、誰かから聞いたことが。 今の話の流れだと、飯島さんも川井くんがすきなのかな? それで気になった吉川さんは、飯島さんに宣戦布告したのかもしれない。 吉川さんからしてみれば、ただでさえ川井くんと仲の良い飯島さんが「川井くん好き」とか言い出したら 大変だもんな。 私が知らないところで、そんなことがあったのか。 私は吉川さんに宣戦布告すらされなかった。 私は同じ勝負台にも立たせてもらってないんだな。 「宣戦布告は、真っ正面からうけて立つよ。 私、がんばる。 そうたに届くように。」 飯島さんはそう言った。 真っ直ぐな、瞳で。 「ん、偉い。ほのか」 もう一人のクール系の女の子は 優し気な瞳をして、飯島さんの頭を撫でていた。 …………。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |