《MUMEI》
決断
「朔夜」
 咲耶は朔夜をしっかりと見据えた。
「朔夜は人間に味方するんだよね?」
「あぁ」
「私、朔夜たちに味方するよ。酒呑童子だっけ?彼の討伐に協力する」
 やるべきことはただひとつ。鬼灯の思いを継ぐこと。彼女の望み通り、人間と鬼が共存できるようにするために。悪鬼達に彼女の仇を討つために。
 それが咲耶の決断だった。
「手を…貸してくれるのか?」
 朔夜は咲耶の決断に目を丸くしていた。 そんな彼の言葉に咲耶は深く頷いた。
「なら…俺はアンタを悪鬼から護り抜くと誓う」
「ありがとう」
 咲耶はまだ知らなかった。これが鬼と悪鬼の戦争の幕開けだということを―――。

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