《MUMEI》 「きゃーっ!!!るきせんせ〜っ!」 クラスの女子が黄色い声を上げる。彼女達の目線の先にいたのは、瑠璃色の瞳をもち純白の長い髪を結い上げている若い男性教師だった。彼は氷室 ルキ(ヒムロ ルキ)。咲耶達の担任教師で校内のイケメン教師ランキングの王座に堂々と座っている。 「みんな、おはよう!さぁ、席に着いて。朝礼を始めるよ」 ルキは爽やかな笑顔でまだ立ち歩いている生徒に着席を促す。全員が着席したところで、予鈴と共に学級委員のハキハキとした号令で1日が始まる。 全員が着席したところで、1人の男子が手を上げた。 「先生〜!」 「真鍋、どうした?立花の横の空席のことか?」 「もしかして、転入生ですか?」 「御名答。今日から仲間が増えるよ」 「誰だろうね!?」 「フレンドリーな人だといいな!」 クラス中が転入生に期待を寄せながら、歓喜の声を上げる。 「みんな、静かに。立花〜」 ―――ガラッ!!! (っ!!?) 前へ |次へ |
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