《MUMEI》
まぁ、泊まっていけや
「よし、お前ら今日泊まっていけや!!」

 突然の思い付きでテニス部の奴らを屋敷に泊めることにした。

 何故なら

『依然、雨は止まず床下浸水する地区の多々あるようです。外出の際はくれぐれも…』

ハイ、ゲリラ豪雨デス


「ちょっと待って、流石にそれは悪いよ!」
 
河村君が慌てて首を横に振る。

「タカさん、確かに泊めてもらうのは気が引けるけど流石に今外に出るのは危険すぎるから、お言葉に甘えよう」

周助君はめっちゃ笑顔で携帯電話を出すと家に電話をかけてこちらに振り返った。  
「いいって親が言ってるから泊まっていくよ」

行動早い…
なんでこんなにすがすがしい笑顔で堂々と『泊まっていくよ』なんて言えるのだろう。

まぁ、泊まれって言ったのはワタクシデスケドネ〜

「あ、あの」

声をかけられ振り向くと海堂がモジモジしながら口を開く。

「俺も許可貰ったんで泊まっていきます(ネコネコネコねこモフモフしたい‼)」

…めっちゃ心の声が聞こえるんですけど。

「手塚、どうする?」

大石君がとうとう手塚君にどうするか聞いた。

ニュースを見ていた手塚君はこちらに向くと、一言、

「外は危険だ。全員家に連絡を入れて今日は風魔の家に泊まらせてもらおう」


部員一同携帯電話を取り出して家に連絡を取り出す。

外は相変わらず雷がゴロゴロと音を立てていた。

うん、1人1部屋だな…

と、考えながら遠くの空を見ていた。

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