《MUMEI》

俺も 心に決めていた

はずなのだが 何だか

時期が早まるかもしれないと

思うと 固まってた気持ちも

ブレてしまうようで

正直 涙が止まらない。

渚はこの状態で

試合など出来るのだろうか?

もし 平常心で出来るとしたら

俺とは 住む世界が

違い過ぎるのだろう。

俺は やはり弱い人間なのであり

いざと言う時に 必ず

守りに入ってしまう。


渚は どんなに自身を追い込まれても

逃げることはせず

全力で 立ち向かうように

俺には思えてしょうがない。

お姉さんは俺に話して

少しは楽になったのか?

いや ムリしているのだろう。


少し 気を落ち着かせ

『そろそろ時間だから帰ろう』と

言い 最後に

『来てくれてありがとう』と言い

その場を後にしたのだ。

俺はもう少し 夏の夜風に

打たれたいので

近くのベンチへと

移動したのであった。

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