《MUMEI》
学園長先生の突然の思いつき
雲ひとつない春空の下、私は教室で読書をしていた。
しかし、あまりにもぽかぽかと暖かいので、つい眠くなってきてしまった。

(たまには昼寝もいいかな…。)
そう考えて、一眠りしようと思った矢先のことだった―。

「千鶴はいるか!!?」
『いるけど…。どうしたの?』

せっかく寝ようと思ったところに邪魔が入ってしまった…。
邪魔をしたのは、同じクラスの潮江文次郎だった。
何があったのか、慌てているようだ。

「大変だ!学園長先生の突然の思いつきで
 明日、春の大運動会をすることになってしまった!!!」
『はぁ!?』
「廊下にルール説明の紙を張り出してあるから、事前に見ておくようにとのことだ。
 しかし、今回は以前にもまして、むちゃくちゃなルールだぞ…。」

全く学園長先生の突然の思いつきにも困ったものだ…。

とにかく、私はルール説明の紙を張り出してあるという廊下へ向かった―。

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