《MUMEI》
クラッシャー(忍足侑士
「死にさらせぇ!!この、だて眼鏡ぇ!!」

バリーン!!

「ぎゃぁぁぁぁぁ!!アホか!?目に破片入ったらどうするねん!?」

ここは氷帝学園、今日も今日とてへいわ…

じゃない!!

「だいたい、伊達眼鏡ってなんなんだよ!?眼鏡はファッションじゃないんだぞ!?ふざけるのも大概にしやがれ!!」

忍足に向かって粉々に粉砕した眼鏡を投げつけながら激怒している少女、それに対してどこから出したかさえ不明なスペアのだて眼鏡をかけながら激怒している少年

「滅びろだて眼鏡!滅びろ忍足侑士!!ハゲロ!!」

「なんで俺まで滅びなアカンねん!?つか、ハゲロは余計や!!いい加減せな俺やて怒るで!!つか、今日子ちゃんかて眼鏡かけとるやん!?」

「私は視力がわるいからかけてんの!!」

毎日、続く果てしない喧嘩(戦い)。争っているのはテニス部の忍足侑士と帰宅部の宇佐今日子。

きっかけは一年前…

〜一年前〜

「今日子!!今日もテニス部の忍足君かっこよかったんだけど!!」

「そっか〜よかったね〜優衣ちゃん」

「今日子も一度見てみたらかっこよさがわかるよ!?」

「あっそ〜」

この時、今日子は忍足の存在は知っていたがあったことはなかった。

そして、放課後…

「テニス部の練習観に行くからついてきて!!ポッキーあげるから!!お願いです今日子様!!」

「いいよ〜」

そして、テニスコートについてすぐに後ろから声をかけられた。

「なぁ、嬢ちゃん」

今日子は自分に声がかかったことに気付かず、優衣にもらったポッキーを食べていた。

「ちょ、今日子!!後ろ!!」

振り向くとなんかでかい人が立っていた。

「なぁ、嬢ちゃん、宇佐今日子ちゃんやろ?」

「そうですが誰ですか?何か用ですか?」

「俺のこと知らへんの?」

「知りませんけど何か問題でも?」

そうかえすと、でかい人は複雑そうな表情を浮かべた。

「忍足侑士や、よろしゅう」

「あぁ、まぁ、よろしく」

優衣のほうに振り向くとすでにテニス部の跡部さんに夢中だった。

どうすればいいんだ!?

「なぁ、今日子ちゃん…」

「何ですか?」

なんか真剣な顔をして話しかけてきたんだけど?

「ずっと前から今日子ちゃんのこと好きやったで?気付いとった?」

何?いきなり?きもちわるい!

「知らないし気付かない。てか無理」

忍足撃沈。

そして、今日子による止めが刺された。

「だて眼鏡がうざいんだけど?」

「なんでしっとるん?俺のこと知らへんかったのに?」

「レンズ越しなのに輪郭が歪んでないから。私はだて眼鏡の人が嫌いです」

〜現在〜

だから忍足が私はきらいである。優しいのは知ってる。でもだて眼鏡は許せない。

バリーン!

だから少しでも好きになれるように今日もだて眼鏡を壊す。

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