《MUMEI》
フォークダンス
「午前最後の種目、フォークダンスを行います!
 くじで参加が決まった四・五・六年生の皆さんは集合して下さーい!」

―フォークダンスが始まった。
正直、踊りは得意ではない…。
仕方ないのでやるが…。得点獲得できないんじゃやる意味ないけど…。

♪〜


「あ、千鶴となんだね!」
六年は組の善法寺伊作と踊る番になった。

『…伊作、よくここまで無事だったな。』
「ちょっ!それどういう意味!!?」
『まあ、いいや。』

不運な伊作がここまで何もなかったことが不思議だ。



「いけどんアターーーック!!!」

「あ、千鶴!危ない!!」
『え?どうしたの?いさ…ってうわぁ!!』
「うわぁぁ!」

どこからか声がして、伊作に何かからかばわれたと思ったら、
穴に落ちた…。

『…いたたっ。』
「あっ、千鶴!大丈夫!?」
『うん、だいじょう…いたっ!』
「どこか痛むの?なら医務室に…。」
『いや、いいよ。大丈夫だから!』
「え…、でも…。」
『ほんとに大丈夫だから!」
「…千鶴がそういうなら。」

「あの、大丈夫ですかー?」


―私たちは穴から救助された。
話によると、バレーをして遊んでいた小平太たちがボールを私たちの方にとばしてしまったらしい。
伊作は私をボールからかばってはくれたのだが、ある人が掘った穴に運悪く落ちてしまったというわけだ。

こうして、フォークダンスも終わり、午前の競技は無事にすべて終了しました。
ちょっと足は痛むけど…。

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