《MUMEI》

(しまった…。鍵かけるのわすれてた…!)
 叶人が書斎に入ってきた。
「カナの声、廊下に響いていたから来てみれば…」
「うぅ…」
(やだぁ…!)
 自慰をシていた時に出るカナの厭らしい声は全て廊下に漏れていたらしい。あまりの恥ずかしさに顔全体が熱くなる。
「オナニー、シてたんだ?そこをビチョビチョに濡らして、さ」
「昨日のこと、書いてたらこんなになっちゃったんです…っ!」
「じゃあ…」
(何されちゃうの…?シてくれるのかな…)
「その続き、シてみせて」
「っ!!!」
 ―ナカを埋めてあげる。
 そう言ってくれると思っていた。
 しかし叶人の口から発せられたのは、思いも寄らぬ言葉だった。
(カナの厭らしいトコロを曝け出せと言うの…?)
「さすがに、俺の前だと無理か」
(そんなことない…!)
 カナは椅子を回して、叶人の方を向いた。
「カナの厭らしいトコロ…、見たいですか…?」
「そうだね…。見せてくれたら、埋めてあげるよ?」
(なら、ヤるしかない…!)
「ヤる気があるなら、全部見えるように脚を開いて」
 カナは叶人の指示通りに、脚を限界まで開いた。露出されたトコロが、空気を冷たく感じてキュンと窄む。
「ヤる気はあるみたいだね。あとは弄りたいトコロを好きなだけ弄って慰めればいい」
 叶人にそう言われて、カナは彼を欲しがって蜜を零している秘唇に手をのばした。
(ムズムズして堪んない!)
「はぁっ…!」
 カナは秘唇を指で割るように開いた。そうして開かれた秘められた場所を、指でゆっくりとなぞっていく。
(自慰してるところを見せるだなんて…恥ずかしい…)
 恥ずかしがりながらも、喘ぎ声をあげながら敏感な場所をなぞっていく。たったそれだけで、そこは溢れる蜜で濡れていき、指の動きが滑らかになっていった。
「そこしか弄らないの?」
「っ…!」
 カナはぷくりと勃ったクリトリスを突いた。ただでさえ敏感なそこを爪先で弄っていく。
「それで満足できるの?ナカは?」
(全部弄らなきゃ…)
 カナは花弁をそっとなぞったあと、指を1本だけオクに挿入れた。そのままナカの感じるトコロを探っていく。
「あぁん!」
 感じるトコロに指先が当たって仰け反った。しばらくそこを攻め上げたが、すぐに飽きてしまう。別の感じるトコロを探ってみても、さっきのような強い快感は得られない。
「1本じゃ物足りないんじゃない?」
「…」
 ナカに挿入れる指を1本増やした。ナカを弄ってみたが、何か物足りない。そこで、3本に増やした。
(叶人さんの…)
「んあぁっ!!!」
 カナは3本の細い指を重ねた、叶人の太い男根に見立てたものをナカに挿入れた。
 最初はゆっくりと指を出し入れしていたが、自然と指に蜜が絡み付いて動かし易くなり、徐々にそのスピードを上げていく。
「ぁあ!…はぁっ…あんっ…!」
 その度に厭らしい水音と、カナの喘ぎ声が書斎に響いていた。
「か、叶人…さんっ…!!!」
 カナは叶人を想いながら自慰をしていた。
 いつの間にか、脚は最初より大きく開いていて、爪先立ちになっていった。秘められた場所は溢れた蜜で厭らしくひかっていて、ヒクヒクと蠢きながら新たな蜜を零していた。
(ダメ…。イっちゃう!)
 叶人に見られていることを忘れて、ただ絶頂だけを目指して快楽を味わっていた。
(イくっ!!!)

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