《MUMEI》
高科守
夜になると高科守は冷静さをとりもどせていた。

「わかるものか。今までだって誰も分からなかったじゃないか。

警察も分からなかった。

誰にも分からないことなんだ。

これは俺しか知らない事実だ。俺が黙っていればそれで終わる。

死刑まで一体あと何日なんだ?

早く俺を殺してくれよ。そうすれば救われるんだ。



−−そう救われるんだ。

真弓も俺もな」

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