《MUMEI》

『来たわよっ』と お姉さんが

ポツリと呟き 俺は コートへと

視線を 移した。



間違いなく 其処には

渚の姿が 在り 何やら

監督とチームメート数人と

話をしているらしく

表情を見ると いつもの

渚らしく 時おり

笑顔を見せている。



何を話しているのだろう?

などと 考えているうちに

試合開始の時間が 刻一刻と

近づいて来るのである。




結局 渚は ボールに触れる事無く

試合開始を向かえる事になり

両チームとも コートの

中央に整列して

挨拶を交わして 自分の ポジションに

散らばり 試合開始の笛が鳴るのを

待っている。


そして 待ちに待った笛が

高々と鳴った。

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