《MUMEI》
お風呂へ。
 ―――とんっ。
「ひゃっ!」
 カナは叶人に肩を強く押され、仰向けに倒れた。下に隠していたモノが叶人の目に映される。
「カナ…」
「見ちゃいやぁ!あっち向いて!」
 叶人はカナが零した桜色の白濁をじっと見ている。
「ごめん…」
(何故謝るの…?)
「はげしくシちゃったから、ナカが傷ついてしまったんだね…」
「ち、ちが…」
「昨日、凄く痛かったん」
「ちがう!」
 カナは叶人の言葉を遮った。
「カナ、生理が来たの!叶人さんのせいで出血したんじゃないの。…でも、ちょっぴり痛かったかな…」
「生理…か」
「きゃっ」
 叶人はカナをシーツに包んで抱き上げた。
「え、ちょっと…!叶人さん!?」
「汚れたら洗わないと、ね?」
 叶人はカナを抱き上げたまま書斎をあとにした。


〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜


 ―――ガラリ。…パタン。
 叶人は浴室の椅子にカナを下ろし、彼女を包んでいたシーツを剥いだ。
「やだっ!恥ずかしいよぅ!」
 カナは顔を紅くそめていた。
「もう2回もシたのに?オナニーシてた時にいっぱい見られていたというのに、ね」
「あれは…!」
(自慰シてた時は…、他のことが考えられないぐらい気持ちよくて…、たまらなかったの!)
「…」
 カナはムスッとしていた。
「…からかいすぎた。怒らないで」
 叶人はカナの怒りを宥めようとする。
「怒ってないもん…」
「じゃあ、そのムスッとした表情は何なのかな?」

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