《MUMEI》

人形からの嘲笑に少年は暫く考え込み、そしてメリーへと向いて直る
「……お前も、同じような事俺に言ったよな。生きてるのかって。あれってどういう――」
段々と動揺が現れ、身体が小刻みに震え始める少年
その震えが酷くなればなるほどに、少年の姿が淡く霞掛っていく
「しっかりしなよ。夢に喰われたいの?」
「夢喰い……」
「兎に角、今はこの夢から出るよ」
有無を言わせず少年を小脇に抱えメリーは踵を返す
「待て、夢喰い!妹が!」
「全部後だよ。絶対、助けるから」
だから今は早々にここを離れたい
メリーのその言葉に、少年はまだ何かを言いた気に口を開き掛けたが
切迫したメリーの様に何を言う事もやめ
メリーの言うがままに夢から出たのだった……

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