《MUMEI》 例外と刀屋敷へ着くまで10分とかからなかった。 勢いよく屋敷の扉を開ける。 「あら、早かったわね。」 30分前と変わらない口調で俺を迎えた彼女に俺は問いただした。 「また来るって言うのはこういう意味か?」 「ええ、そうよ」 「じゃあ状況はわかってるんだな。なら話は早い。お前の力を貸せ!」 「別にいいけど私は補助しか出来ないわよ。」 「お前、戦えるんじゃないのか!?」 「私は戦えないから戦える仲間を増やしにこの世界へ来たのよ。」 「じゃあどうやってあいつと戦うんだよ!?」 「あなたが戦えばいいじゃない。あなた言ったわよね?俺は見たことないから戦わないって」 「だけど、どうやってあんなのと戦うんだよ?」 「これを使えばいいわ。」 そういうと彼女は縦長の袋を俺に差し出した。 「これは?」 俺が聞くと彼女は 「開けてみて」 と言ってきたので袋を開けることにした。 そして袋のなかには一本の刀がはいっていた。 「それは輪廻刀といって輪廻の例外を断ち切ることができる武器のひとつよ。」 こんな刀なんかであいつを倒せるのだろうか? しかし今はこいつを信じるしかない。 「わかった。俺、戦うよ。」 「よし!じゃあ行くわよ。急がないと」 手に持った刀を握りしめて俺は彼女と一緒に街へ向かった。 前へ |次へ |
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