《MUMEI》 ヤミ。「なん……だと……」 昨日、結局ラブレターのことなど記憶から忘却させ、いつも通りに過ごした。 そして次の日、下駄箱にはラブレターで溢れていた。 思考回路はショートどころか燃え尽きた。 肩から鞄が滑り、床に落下した。 「……す、すげえな」 後ろから硬本が肩にポンと手を置く。 360度くすくすと笑い声が聞こえる。 なにこれ。 どんな晒し者だよ。 「こ、硬本ぉ!手伝って!」 「おう」 苦笑し、硬本と二人で大量の手紙を持ち、その場を去る。 とりあえず使われていない教室のロッカーにすべてをぶちこむ。 一応1枚見てみた。 『どうして昨日来てくれなかったんですか?』 「……………………」 もう1枚。 『ずっと待っていたノニ』 ガタガタガタガタ 「晴斗。手が震えて読めねえんなら俺が読むぞ?」 硬本がもう1枚。 『どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうシテどうシテどうシテどうシテどうシテドウシテドウシテドウシテドウシテドウシテドウシテドウシテドウシテドウシテドウシテドウシテドウシテドウシテ』 「うわああああああああああああああ!!!」 「………………熱烈だな」 「どこが!?こんなの脅迫文じゃないか!」 なんだ一体なんなんだ殖野八雲。 これが………………ヤンデレ。 また1つ僕は賢くなりました。 前へ |次へ |
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