《MUMEI》
伊藤くん異世界に降り立つ
伊藤影一の居た世界とはまた別の世界、そこにある国々の中心に都市があるそこの名は、騎士育成都市ガルムそこから輩出される騎士たちは、各国に配備され魔物や戦争が起きたときに戦へと赴く、国を守る番犬を育成するほかにも、礼節、学問、魔術なども教えるため貴族達や王族たちも子を預け学ばせる誉れ高き都市である、そしてこの日も騎士候補生達は騎士になるために武術を磨いていた

「今日は決闘をしてもらう使う武具は魔術で保護されている、切られても身体に傷は付かないが痛みはあるから注意しろ!」

『ハイ!』

「では!騎士候補リト・トゥルーム前へ!」

「はい」

名を呼ばれ返事をして出てきたのは金髪で青い目を持つ容姿端麗な男性だった

「次、騎士候補ガネル・ガノム前へ!」

「ハイ」

次に名を呼ばれ出て来たのは狼の耳と茶色の毛を持つ男性だった

「ガネル君お手柔らかにお願いしますよぉ」

「手加減はできねぇぜ」

「両者構え!始め!!」

教官がそう叫んだとき異変が起きた上空に強力な召喚魔方陣が展開された

「何だこれは!皆警戒しつつ退避しろ!」

教官の声に皆従い各々警戒しつつ退避し始めるそしてその時、展開された魔方陣から黒い水のような物質が流れ始めた

「こんな召喚魔法見たことがないぞ・・・」

教官が誰に言うまでもなくつぶやく、そして魔方陣から黒い物質が流れ終わり、魔方陣は砕け散った黒い物質は一つに集まり巨大な狼の姿をなした

「何だこいつは!魔獣か!!」

「ディリフト教官!この狼、魔獣みたいな紛い物じゃないよ!それにこいつの力底知れないよ!」

そう言ったのは白髪で狐の耳を持ち綺麗な翠の目を持つ女の子だった、その時黒大狼が吼えたその咆哮は地を裂き、聞いた者すべてを恐怖に陥れるほどだったそして黒大狼は教官、騎士候補生達を見下し言葉を発する

「わらわは疲れた、そなたら後のことを頼むぞ」

狼がそう言うと黒く大きい狼を形作っていた黒い物質は水のようなものになり消えてしまうとその中から少年が姿を現したのだった

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