《MUMEI》
「…本当…に?
本当…?
俺…、悪い事…してない…?」
めちゃめちゃドキドキバクバクしながら、俺はやっとの思いで…、尋ねる。
「だからしてねーって…………
あーでもなあ、…いっこだけやらかしてくれたけどなー…
あのな?あの時さ…」
笑いを含んだ言い方をされて、俺はまた更に不安になる。
「やだ…、はあ…、
怖い…、聞きたくない…」
怖い……消えたい、消えたい、消えたい……。
「馬鹿…、聞いてくんねーと……、こうしゃうぞ!!」
「へ!!わ、わ!!
わ――――っ!!」
突然脇腹を鷲掴みされたかと思うと、めちゃくちゃに擽りだされた。
「やーもう、あはははっ!ヤダって、あーもう、あはは!止めてよー!!」
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