《MUMEI》
初恋
初めて貴方と話して、笑いあって、散歩して、時間の流れがとても早く感じた。
貴方は初めて会ったのに、そんな気が全くしなくて、それが不思議だけど安心した。

貴方と離れるのが辛くて、バイバイと言うついでに手を握りしめ、皆にバレないようにメアドを渡した。

メールくるかな?と思い、待つ時間がとても長く感じた。

メールが来て、嬉しすぎて泣いてしまう弱虫な自分。
話していくうちに、貴方には大切な人がいるということを知って、なおさら弱虫になる自分。

貴方は、泣いている私の声を電話越しに聞いて、「そのままが一番だよ。」と言ってくれた。

強くなりたい。

初めてそう思った。

変わりたい、いつか貴方の大切な人になれるように―…。

気づくと私は、貴方に「好き」と伝えていた。

それに気づくと自分の顔が赤くなってるのがすぐにわかった。

でも、後悔はしていない。
貴方は電話越しに「ふぅー」とため息をつき、それきり静かになった。

私が待っていると、貴方は「ミートゥー」と言ってくれた。

でも、彼女の存在が邪魔をしていた。

でも、貴方からの言葉に私は涙が溢れだした。

「今の彼女と別れてからまた言うな。」

私なんかのために、別れてくれるの?

少し、戸惑いを隠せない私。

貴方は「彼女、浮気してたんだ。」そっと、私につげた。

私は、電話越しでも今、あなたがどんな顔をしているのかわかった。

「私は、そんなことしないから!」

私は、思いのままにそう告げた。

「ありがとう。」

そう言って、電話をきった。

3日後、彼から電話がきた。

「付き合う。」

その言葉だけで嬉しかった。

遠距離なんて構わない。

貴方を信じてるから。


でも、幸せな時間はすう長くは続かなかった。

彼が夢のために、入った学校は恋愛禁止。

私は、別れたくなんてなかった。

「隠していればバレない。」

貴方にそう言われても、もしも、バレたときすべての責任は彼にいってしまう。

ずっと、考えた。

でた答えは「別れよう?」
自分だって、別れたくない。

でも、大好きでたまらないくらい大切な貴方の足は引っ張りたくない。

彼は悲しい声でわかってくれた。

別れてからもたまに、話していると、今までの幸せな時間は本当に現実だったのか、と考えてしまう。

でも、後悔はしていない。
大切な貴方に幸せになった欲しい。

大切だからこその決断。


さよなら、私の初恋―…。

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