《MUMEI》

とある日、たぶん小学校低学年くらいのとき








わたしは、クラスの男子にぶつかって、階段から落ちてしまって

骨折をしたんだ









痛くて、痛くて、たまったもんじゃなかった







でも、そのあと病院にすぐ連れて行かれて、うれしいことがあった








おかあさんが、わたしのために来てくれた







仕事を休んで、来てくれた









わたしは、うれしくて涙がでた






先生は、わたしの涙を痛みのせいにしてたけど、違うよ






わたしはあの時、ほんとうにうれしかった





次の日には、そんなこと忘れていたけれど










あれはほんとうにうれしかったなぁ

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