《MUMEI》
雨の日
翌日朝から雨が降っていた

2階の窓から通りを見下ろすと いつもより色の濃い景色

僕の目は光に弱いから こんな天気のほうが 物が良く見える

どうしても学校に行きたくなくて 休んだ

家族のいない一人の家は静かだ


誰もいなくて静かなキッチンがすき

雨の音に耳を傾けて 腰を下ろした

屋根から葉へ 葉からその下へ 雨音が心地よい 不規則なリズムを刻む

ひんやりとした感触が背中とお知りと 手のひらに伝わる



僕は静寂が欲しかったのだ

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