《MUMEI》
4
人の夢も深まる真夜中
メリーはどうにも少年の事が気にかかり、その夢の中へと渡ってみた
「……随分と、様変わりしたね」
辺りは唯々白く、何もない其処
先の一件で夢を見る事が出来なくなってしまったのかと見まわしてみればその白の奥
小さなメリーゴーランドがぽつりと見えてきた
馬が二頭しかない、本当に小さなソレにメリーはゆるり近づいてみる
誰も、乗ってはいない
心なしか寂しげに見えるその馬へと触ることをしてみれば
メリーゴーランドが動き始めた
くるくると回るメリーゴーランド
何となく眺めていると其処に、人影が現れる
あの、少年
一人、寂しげにソレに乗る様を見
メリーはため息をつくと、もう一つの馬へと乗っていた
暫く回っていると不意に、メリーゴーランドが止まる
少年が馬から降りる気配がし、そしてメリーへと近く寄ってきた
どうしたのかを当てやれば、夢を渡ってみたいのだと少年
「何の、為に?」
「夢がどんなものなのか、知りたいんだ」
ソレを知ってからもう一度、自分の夢を造っていきたいのだとの少年へ
「……ソレも、悪くないかもしれないね」
メリーは僅かに肩を揺らしながら少年へと笑みを浮かべて見せたのだった……

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