《MUMEI》

「この中から___って、そのカードを引くんですか?」


ミナの言っている意味がよく分からず質問をした葵にミナは「えぇ、そうよ」と答えた。


そのカードをジッと見つめても、普通のカードと何ら変わりはない。




「アリス___ねぇ私の可愛いアリス。せっかくだからヒントをあげるわ」




妖しげに笑う彼女に思わず背筋がゾクッとした。


美しいとかいう以前に、えたいの知れないミナの雰囲気が恐ろしい。



「さぁ、出てきて」



そういいながらミナはパチッと右手の親指と中指とで、実に小気味良い音を出した。



そして出てきたのは二人の青年だった。



一人は頭に黒い兎耳を生やした執事服とよく似た服を着た青年。


もう一人は、赤髪で兵士服を纏った青年。



少し離れた場所にいるためあまりよく顔を見れないが大分二人とも美青年のようだった。



彼らは無言でいる葵の前に近付いてくる。





「__初めまして、アリス」

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