《MUMEI》 ケンカ、そして…あれから3日…健志とはちょっとギクシャクしてしまっている。 私達のただならぬ様子に気付いたのか、じーちゃんが私にわけを聞いてきた。 なので、健志との会話を全部話した。 するとじーちゃんは、 「よそ者にはわからんことだ。それは仕方ない。だが…」 じーちゃんは私の頭をガシッと掴むと、壁に勢いよくぶち当てた。 ガッコーン!! 「あの男がきた日に寝坊して仕事に遅れたやつが、よくそんなご立派な言葉を吐けるなぁ?」 じーちゃんは私の頭を壁にぐりぐり押している。 かなり痛い… 「ゴメンってば!!あの日は前日に村の皆とドンチャン騒ぎしてたから…っ!」 「言い訳は聞かん!!」 じーちゃんは相変わらず容赦ない。と、その横を健志が通りかかる。 心配そうな顔で私を見るが素通りしてしまった。 (健志も、話しづらいよね…) この数日、私から謝ろうかと試みたがことごとく失敗した。 しかも、私と健志は起きている時間がズレているため会うこともあまりない。 私が仕事に行く数時間前に顔をあわせる程度… 「仲直りしたいのになあ」 そう言うとじーちゃんは 私に助言してくれた。 「お前のタイミングで言っていいんじゃないか?…必ず仲直りできると思うが」 「ありがとう、じーちゃん…」 そしてじーちゃんは部屋を出て行った。 (まあ、うだうだ悩んでても仕方ない。さて、仕事のために寝よう) 私は布団にもぐりこんだ。 うとうとしてきたとき、 健志がいる隣の部屋から声が聞こえてきた。 前へ |次へ |
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