《MUMEI》

謎の青年が乱入してきた事により、騒がしかったミナと白ウサギも無言になっている。



「…え?」



文字だけを見れば混乱している少女にふさわしい言葉なのだろうけど、私の場合は本当に聞いていなくて聞き返しただけだった。



そして再び沈黙が訪れる。

さっきより空気が悪くなったのは気のせい………であってほしい。



そんな沈黙をやぶったのは赤の騎士長だった。
しかもくそムカつく形で。







「___ブハッ、アヒャヒャヒャヒャヒャ!!……ぷ……く…」



お腹を抱えて笑い出した騎士長は一向におさまる余地がない。


やがて数分後、やっと騎士長は息を整えながら口を開いた。



「…アンタみたいなアリスは初めてだよ。

………ねぇ、オレを護衛にしたら守ってあげるよ?」


「結構です」

「うわ即答」



そうして騎士長はまた笑い出す。
意外と笑い上戸なのかもしれない。






「…て、俺を忘れるな!」



「「「「あ」」」」

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