《MUMEI》
鼻血は止まっても…
「f(χ)に………を代入して…」
 ―オレはなんてコトをしたんだ…。
「…で答えは…」
 ―あの何か吸われる感触は…。
「天海、答えろ」
「何を?」
 先生がはぁーっと盛大な溜め息をついた。同時にクラス中に大笑いの嵐が起こる。
「…お前はまた厭らしいことを考えていたのか」
「考えてないっすよ!?」
「嘘つくなって!×××や××××、××××とか考えてたんだろ!?」
「キャーーーっ!!!田中君ったらエロすぎ〜っ」
 …田中。お前、この呪いの辛さを知らないだろ。
「…当分の間は鼻血出ないと思うから」
「なんで?」
「…別に。妄想したくらいで噴くもんじゃないんでね」
「ちぇっ、つまんないの」
 鼻血が止まっても、オレに平凡な生活は訪れないのか……。
 …ぃや、待て。サキュバスさえ見つければなんとかなるかもしれない。彼女に吸わせれば、鼻血を噴くことは無くなるはずだ!
 早く現れてくれないかな、オレを救ってくれた女神サマよ。

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