《MUMEI》
旅人
「・・・暑い」
砂漠の真ん中で、旅人が一人。
彼の腰に着いている水筒にはもう一滴も
水が入っていなかった。
「もう・・ダメだ。」
視界が暗転し、深い闇の中へ・・・

不意に声が聞こえた。
「諦めるな!」
弱気になったとき、いつも励ましてくれた
アイツの声が聞こえる。

まだいける。

足が動く。
そして目の前にひとつの町が見えた。
きっとこれはアイツがくれたチャンスだ。
気付けば、彼は町に向かって走っていた。

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