《MUMEI》 そこに居る美少女は知っていた。彼女の漆黒の瞳が一瞬で紫色に変わる。アメジストをそのまま嵌め込んだようなその瞳は、妖艶な輝きを放っている。いったい何故瞳の色が変わるんだ…? 「怖がらないで、早くベッドに寝転がって?」 うわ…、なにこれ…。 身体がオレの意思とは関係無く、保健室の一番奥にあるベッドに歩んで行く。そして、彼女の言うとおりに、ベッドに寝転がる。 「…従順なのね」 美少女はそう嬉しそうに呟いて、オレの自由がきかない身体に覆いかぶさるように、四つ這いになった。 「今にも鼻血を噴いてしまいそう、って顔ね」 …オレに何をする気なんだ、お前。 美少女の細く白い手片手がオレの顔に添えられる。それはオレの紅く熱を孕んだ頬には少し冷たく感じられた。 そのまま…。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |