《MUMEI》
嗚呼、そこは神の世界
「大丈夫ですか?」

男の人の声が聞こえた。目を開くと、そこには、紫色の髪に青い瞳のおっとりした、でもどこか神々しい人が私を心配していた。

「ビックリしましたよ、いきなり空からあなたが降ってきたんですから」

(いきなり…何?)

状況が理解できず、私はボーっとしていた。横を向くと、金色の布団が輝きを放っていた。

「あっ!頭がボーっとしてるんですね?ちょっと待って下さい、意識がハッキリする良い薬があります。」
そう言って男は、何やら怪しげな紫色の液体を棚から取り出した。とてつもなく強烈な臭いにおいがプンプンする。そのにおいのおかげで、私は言葉を発することができた。

「あの…そのにおい、やめて下さい。もう大丈夫ですから……」

男は有無を言わさず紫色の液体を私の口にガボッと入れた。…その味は、私の記憶には残らなかった…

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