《MUMEI》

学校に行っても話す人なんていない……

皆……表だけの仲だ…


『きゃーっ!!炎龍の人たちだー!!』

炎龍

全国一の族

薬、拉致

汚いことは絶対にやらない

仲間思いのすごくいいチーム

そのトップは

九条 昴 (くじょう すばる)

顔もルックスもいい

喧嘩も強い


そんな彼は私の恋人だ……

それは誰も知らない…

彼の仲間も知らないこと……

最初は守るためだって

言ったから

私を大切にしてくれてるんだ

と思った

でも、違った……

私と居ることが恥ずかしいんだね……

ちょんちょん…

「栞!!おはよう♪」

「おはよう」

彼女のお陰で現実に戻された……

この子は佐野 雪 (さの ゆき)

いつも一緒に居てくれるけど

佐野さんも表だけ……

だから、彼女を信用することが出来ない……

「炎龍、今日もすごいね〜」

「炎龍だもんね」

炎龍に入っていれば

騒がれる……

「でもね、今日は九条さんたちもくるんだって〜」

「そ、そうなんだ……」

学校に来るなんて

こっちに来ることなんてないだろうけど…

少しだけ期待してしまう……

少しだけでいい顔が見たい……



それから授業も難なくおわり

学校も終った…

昴たちは来たみたいだが

ここには来なかった……

その代わりこんなことを聞いた……

『女を連れてたね。誰だろ!!』

『何か九条さんすっごく優しい顔してたよね〜』

女……

昴が優しい顔をしてた……












あはは!!

やっぱり!!昴は私を捨てたんだ!!

私の存在なんて!!昴は最初ッからなかった!!

不思議と涙は出なかった

それ以上に胸が痛かった……

ガタッ

「栞帰るの?」

「うん」

「気をつけてね!!また、明日〜!!」

佐野さんの声を聞きながら教室を出た

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫