《MUMEI》

「あの、私ここに入寮する、桜っていう者です」


「…………」



あ…あれ?



返事がない……





というか、
スマホを取り出した!?




話を無視されたうえに
スマホをいじるなんて


さすがにショックが
大きいかも…




と思ったとき、
彼女はスマホを私に
向けた。

そこにはこう書かれてた



『私、紅薔薇雫。桜ちゃん、よろしくね』



あ…無視されたわけじゃ
なかったのか。

良かった……


でも、なんで
喋らないのかな…?



私は深く探らず、
紅薔薇さんにまた
話しかけた。



「紅薔薇さん、これからよろしくね!」


『うん。』


「で、紅薔薇さんは、なんで私の部屋の前にいるのかな?」


『理事長に頼まれて、部屋の掃除をしにきたの』


「え、理事長が?」




寮の案内は蓮華くん

荷物運びは椿さん

部屋の掃除は紅薔薇さん




まさか理事長、
花園寮の人全員に
私のために色々やらせて
るんじゃ…







わざわざそんなこと
させなくても、
私だけで全部できるのに
……

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫