《MUMEI》

―――ガシッ

しかし次の瞬間
両肩を捕まれ体を回転させられる

「!!///」

目の前には龍。


「なっ…何でこんなことっ!?」

自由になった腕で慌てて胸を隠しながら
自分より背の高い龍を下から睨む


「…お嬢さん知らないんだ?」

「なっ…何をよ?」

「俺達が呼ばれたのは…
―――お嬢さんを女にするためってこと」


―――私を…女に??

「一応私女なんだけど。」


訳の解らない私は龍をさらに睨む


「だから…男経験無さすぎるお嬢さんを
どこに嫁に出しても恥ずかしくないよう
男にある程度慣れさせるためだっつの。
まあ要するにセックスした相手を
満足させられなきゃ相手落とせないだろ
…つまり俺が推測するに――」

「「政略結婚」」


―――そっか。
ゆくゆくそうなるから今のうちに
男を落とせるようにならないと困る訳ね

「余計なお世話よ!…お父様…」

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