《MUMEI》

「……」


「………」




時計がないため
わからないが、多分
15分程経過していると
思う。


私と蓮華くんは
目も合わせずに
沈黙を貫いていた。


空気が若干重苦しく
なってしまったその時、
私の中で
ある疑問が浮かぶ。



「…ねぇ」


「……またかよ…今度は何だよ?」


「私のオッドアイの瞳を見ても、気持ち悪がらないんだね」


「……ああ…」




・・・・
一族の皆は私の瞳を
見たら絶対
気持ち悪がってたのに


それどころか、
逃げる人だっていたのに







まあ、それは
特殊な家庭環境だから
だと思うけど…



けど…それを抜いても
私の瞳は珍しいからなぁ





しばらく経ってから
蓮華くんは喋りだした。



「気持ち悪いなんて思わないけど?」



……え…?




今、なんて言ったの?





「だから…お前の目、キレイだなって言ったんだよ」


「ほ…ほんと?」


「ああ。気持ち悪いなんて微塵も思わない程、キレイだって思っ……」





言葉が途切れ、
蓮華くんの顔が
どんどん赤く染まって
いった。



「……まあ…そういうことだ」




もしかして蓮華くん、
照れてる…?




「うん、キレイって言ってくれてありがとう」



素直に気持ちを
伝えたら、蓮華くんは
黙りこんでしまった。




でも……






さっきの言葉は
嬉しかったな

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